西表島(いりおもてじま)
Iriomote Island
西表島(いりおもてじま)は、沖縄県八重山郡竹富町に属する島であり、八重山諸島最大の島である。
面積289.61km²、周囲130.0kmの島で、日本第12位、沖縄県内では沖縄本島に次いで面積第2位である。2005年度国勢調査に基づく人口は2,347人、世帯数1,187。八重山諸島では最も大きいが、山がちで平地に乏しい。名称については西の表で、表は石垣島の於茂登岳を指し、於茂登岳の西にある山の意とも言われる。また、古くは古見島も使われたとも。
島の面積の90%は亜熱帯の自然林で覆われ、山の斜面・森林ともに海の間近にまで迫っており、平地はほとんどない。人の居住地は海岸線沿いのわずかな土地に限られる。また、島の面積の約8割は国有林である。
島を構成する古見岳(こみだけ、標高469.5m)、テドウ山(標高441.2m)、御座岳(ござだけ、標高420.4m)の三峰は琉球諸島全体の中でも屈指の標高を有する。太古の海進期にも完全に水没することなく、結果として島の生物群は独特の生態系を維持したまま現在に到る。上記のような山は島の中央ではなく周辺部にあり、島全体が山で覆われるものの、中央が高いわけではない。平地は島周辺にほんのわずかにあるが、連続していない。外から見ると台形の島である。仲間川と浦内川はいずれも沖縄県では大きな川で、共に島の端近くの山から流れて反対側に出る。
川は数多く、島の外側が急斜面であるため滝も多い。カンピレーの滝、マリユドゥの滝、ピナイサーラは観光的にも重視される。
崎山湾は自然環境保全地域に指定されている。
【歴史】
マラリア発生地であったため、定住することが困難であり、古くからの集落はごく少ない。東部の古見と西部の祖納集落が例外といえるくらいで、特に古見は古見間切の主邑で1678年には造船所が置かれ、明和年間(1764年 – 1772年)には一時800人を数えるくらいだったという。だが明和の大津波やマラリア流行で人口激減、衰退したため全体として困難な状況は続いていた。琉球王朝時代には何度か波照間島や黒島、新城島からの強制移民が行なわれたが、ほとんど失敗している。
1886年(明治19年)、三井物産会社は炭鉱採掘の許可を受け、坑夫200余名に採掘させたが、3年間で100余名の死者を出し、残り過半もマラリアに罹患し、そのため1889年(明治22年)に事業を休止した。その後も開発は進まず、人口希薄の状態が続いた(1919年(大正8年)頃の総人口2889人)。大正末期から昭和初期にかけて、北部内離地区に西表炭坑が開かれ、一時はかなり発展したが、第二次世界大戦中に次第に衰退した。
第二次世界大戦末期に、石垣島や波照間島の住民が強制的にこの地域に疎開を命じられ、この地で多くの住民がマラリアにかかり死亡した。これを戦争マラリアとよんでいる。これらのことより開発が遅れ、結果として豊かな自然が残ることになった。マラリアは現在では撲滅された。
【気候】
亜熱帯海洋性気候に属する。また月別平均気温の平年値(1981-2010年)に基づけば熱帯雨林気候(Af)に相当する。
・西表島(祖納)
最寒月平均気温18.5℃(1月)
乾燥限界614mm<年平均降水量2342.3mm
最少雨月降水量152.5mm(12月)
・大原
最寒月平均気温18.0℃(1月)
乾燥限界612mm<年平均降水量2223.5mm
最少雨月降水量146.4mm(12月)
【主な観光名所】
・浦内川 – マングローブ林・カンピレー・マリユドゥの滝
・仲間川 – 日本最大のサキシマスオウノキ
・ピナイサーラ
・星砂の浜 – 西北部にある浜。竹富島にも同名の浜が在る。
・由布島 – 水牛車で渡る樹園の島。
・トゥドゥマリの浜(月ヶ浜)
・西表島温泉
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観光スポット詳細
- 電話番号
- 0980-82-9836(西表島観光センター)
- FAX番号
- 0980-83-1280(西表島観光センター)
- 住所
- 〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1
- 営業時間
- 07:30~18:00
- お休み
- 無休
- 最寄駅
- 空港:石垣港離島ターミナル
フェリー:奄美大島
- 交通アクセス
- 空港:新石垣空港から石垣港離島ターミナル
フェリー:石垣港から大原港(約35分)
フェリー:石垣港から上原港(約40分)